東京で救急車を呼ぶと料金はかかる?搬送は0円、費用が発生するのは病院から

「東京で救急車を呼んだら、いくらかかるのだろう」——検索でこのページにたどり着いた方の多くが、ご家族の急な体調変化を前に、呼ぶべきかどうか迷っておられるのだと思います。

先に結論をお伝えします。東京都内で119番通報して救急車を呼んだ場合、搬送そのものに料金はかかりません。無料です。夜間でも休日でも変わりません。費用を心配して通報をためらう必要はありません。

ただし「救急車は無料」で話が終わらないのも事実です。搬送後の病院で費用が発生する場面があり、近年は一部の地域で新しい負担の仕組みも始まっています。この記事では、実際にお金がかかるのはどこなのかを正確に整理します。

救急車そのものは無料

日本の救急業務は消防機関が行う公的サービスで、その費用は税金でまかなわれています。東京消防庁の救急車を利用しても、出動・処置・搬送に対する請求はありません。

深夜だから割増になる、遠くの病院まで運んだから加算される、といったこともありません。時間帯・距離・搬送先を問わず、救急車の利用料は0円です。

では、どこでお金がかかるのか

「救急車でお金がかかった」という話の正体は、ほぼ次の2つです。

東京で救急車を呼んだときの料金の内訳図。かかる費用とかからない費用の比較。救急車の出動・処置・搬送は0円で時間帯や距離による加算もなし。費用が発生するのは病院での診療費・入院費と、紹介状なしで大病院を受診したときの選定療養費(医科初診7,000円以上、ただし救急搬送された方は原則対象外)

1. 搬送先の病院での診療費

これは通常の受診と同じで、健康保険が適用され、自己負担割合に応じた金額を支払います。夜間・休日・深夜の受診には時間外加算・休日加算・深夜加算がつくため、日中より高くなります。入院になればさらに入院料が加わります。

2. 選定療養費(紹介状なしで大病院を受診したときの特別料金)

特定機能病院、200床以上の地域医療支援病院、200床以上の紹介受診重点医療機関を紹介状なしで受診すると、保険外の特別料金がかかります。2022年10月から、金額は医科初診で7,000円以上、医科再診で3,000円以上(歯科初診5,000円以上、歯科再診1,900円以上)と定められています。これは税別の下限額で、実際の請求額は病院ごとに異なります(税込7,700円としている病院が多くみられます)。制度そのものの詳細は厚生労働省「保険外併用療養費制度について」をご覧ください。

ここが重要なのですが、救急搬送された患者は、この選定療養費の徴収対象から除外するのが原則です。救急車で運ばれたこと自体を理由に7,000円を請求される、という制度ではありません。

一部の地域で始まった新しい動き

ただし近年、救急要請時に緊急性が認められなかった場合に限って選定療養費を徴収する取り組みが、一部の自治体で始まっています。

茨城県では2024年12月2日から、県内23の病院で、救急搬送されたものの緊急性が認められない場合に選定療養費を徴収する運用が始まりました。金額は病院により2,200円から13,200円と幅があります(対象となる病院名と金額の一覧は茨城県の公式ページで公開されています)。三重県松阪市でも2024年6月から同様の取り組みが行われています。

いずれも「救急車の有料化」ではなく、病院側が徴収する選定療養費の運用である点にご注意ください。また熱中症やけいれん発作など実際に緊急性が認められるケース、再診の方、公費負担医療の対象者などは徴収対象外とされています。

東京都では、2026年9月時点で、救急搬送を理由とした一律の徴収制度は確認されていません。ただしこの種の運用は自治体・病院ごとに導入されるため、最新の状況は受診先の病院にご確認ください。

救急車の有料化はどうなるのか

救急出動件数の増加を背景に、有料化の議論そのものは以前から続いています。一方で「費用を心配して本当に必要な人が通報をためらう」という副作用が繰り返し指摘されており、全国一律の有料化は実現していません。

現時点でお伝えできるのは、命に関わる可能性があると感じたら、費用を理由にためらわず119番してくださいということです。判断に迷う場面でこそ、この記事が役に立てばと思っています。

呼ぶべきか迷ったときの相談先

「救急車を呼ぶほどではない気もするが、様子を見ていいのか分からない」というときのために、公的な相談窓口があります。

  • #7119(救急安心センター事業)——医師・看護師・相談員が、緊急性の判断や受診先について電話で助言してくれます。東京都では24時間365日対応しています
  • 全国版救急受診アプリ「Q助」——症状を選んでいくと緊急度の目安が表示されます
  • #8000(こども医療でんわ相談)——お子さんの症状に関する相談窓口です

意識がない、呼吸がおかしい、突然の激しい頭痛や胸の痛み、顔や手足の片側が動かない——こうした場合は迷わず119番してください。

「救急車ではないけれど、自力では動けない」場合

実際にご相談として多いのが、この中間のケースです。

  • 命に関わる状態ではないが、寝たきりでタクシーには乗れない
  • 転院や退院、施設への入所で移動が必要になった
  • 酸素や点滴を使っており、医療的な見守りがないと不安
  • 定期通院のたびに家族だけで運ぶのが限界になってきた

こうした場面のために、消防の救急車とは別に、自治体の認定を受けた民間事業者が行う「患者等搬送サービス(民間救急)」があります。ストレッチャーや車いすのまま乗車でき、必要に応じて看護師や救急救命士が同乗します。

119番の救急車と違い、民間救急は有料です。運賃は距離または時間で加算され、対応するスタッフの人数や必要な医療資器材によってオプションが加わります。逆に言えば、時間を指定して予約でき、行き先も選べて、付き添いの人数も相談できるのが民間救急の利点です。緊急時の救急車とは役割そのものが異なります。

まとめ

  • 東京都内で119番の救急車を呼んでも、搬送料金は無料。夜間・休日でも変わらない
  • 費用が発生するのは搬送先の病院での診療費。時間外・休日・深夜は加算がつく
  • 紹介状なしの大病院受診にかかる選定療養費(医科初診7,000円以上)は、救急搬送患者は原則対象外
  • ただし緊急性が認められない救急搬送への徴収が茨城県・三重県松阪市などで始まっている。東京都では2026年9月時点で同様の制度は確認されていない
  • 迷ったら#7119やQ助。命に関わると感じたら費用を気にせず119番を
  • 緊急ではないが自力で動けない移動には、民間救急という選択肢がある

リーベルは東京消防庁の患者等搬送事業者認定表示制度にもとづく認定を受けた事業者として、東京を中心に全国への搬送に対応しています。事前のご予約制で、深夜・早朝の搬送も承ります。「これは救急車を呼ぶ場面なのか、それとも民間救急なのか」という段階のご相談でも構いません。お見積りは無料です。民間救急サービスの詳細ご利用料金もあわせてご覧ください。

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