#7119とQ助

こんにちは、元救急隊の社員Kです

最近、搬送業務の件数が多く、コラムを書く時間が取れずに更新が滞っています…気長に待ってくれると嬉しいです

さて、今回は少し真面目なお話をしようかなと思います

不適切な救急要請はなぜ起こる?

救急要請は年々増加の一途をたどり、コロナ渦だった2020年以降は、「救急車を呼んでもすぐに来れない!」という異常な状況まで発生しています…

その原因の1つに不適切な救急要請が増加している、というニュースも話題になっています。確かに救急隊が対応する内容ではないな…と感じてしまいます。実際、私も現役時代に「これは…」と思うことは多々ありました

しかし、私が救急隊の頃に思っていたのは、【 困った時に相談する場所が“119番通報”しかなかったのでは? 】ということ

いわゆる情報弱者の方が、困った末にどうしようもなくなって119番してしまうのではないかと。(この意見はあくまでも私見ですので、本当かどうかは定かではありませんが、そうなのでは?と感じていました)

消防や行政も様々な方法で広報はしていますが、広く届いていないのが現状です…

そこで今回は【救急車を使うべきなのか、それとも他の手段を使うべきなのか?】を判断してくれる【お助けツール】の紹介をして、皆さんの万が一をサポートできればと思います

 

#7119

まず1つ目は#7119です

#7119は、医師や看護師などから医療的なアドバイスを受けることができる電話相談窓口です(相談料は無料。ただし通話料は有料です)

例えば、

・救急車を呼んだ方がいいか?

・急いで病院を受診した方がいいか?

・受診できる医療機関はどこなのか? など

緊急に困った時に#7119に電話すると、病気やケガの症状を医師・看護師・相談員が話を聞いて、それに対しての適切な判断をしてくれます

この事業は段々と全国に拡大しているのですが、

・実施されていない都道府県があること

・基本的に24時間利用可能ですが、限定した時間のみ利用可能な都道府県があること

・子ども(15歳未満)の場合は、#8000を利用する必要がある都道府県があること

があるので、ここからお住いの都道府県の運用状況を確認してください

ただ、近年の救急要請の逼迫で、#7119も繋がりにくい場合が多発している、と言われています…

そんな時はどうすればいいでしょうか……

Q助(全国版救急受診アプリ)

#7119が繋がらない……。でもどうしたらいいのか分からない

そんな時は、“Q助”というスマートフォンアプリ(webでも回覧できます)を利用するのもいいかもしれません

Q助は、画面に表示される症状・症候を選択すると、緊急度に応じた必要な対応が表示されます。つまり、#7119と同等な判断が電話相談しなくても受けられる!というわけです

スマートフォンを普段使いしている人や、焦って上手く症状などを話せない時などはこちらの方が便利かもしれませんね

通信料はかかりますが、使用料は無料なので、万が一の時に使えるようダウンロードしておいてはいかがでしょうか?

全国版救急受診アプリ (愛称「Q助」)  | 救急車の適時・適切な利用(適正利用) | 総務省消防庁

火災の予防や消火、救急、救助など国民一人ひとりが安心して暮らせる地域づくりに取り組む消防庁の情報を発信しています。

終わりに

救急車の適正利用を!とだけを声高く言ったところで、具体的にどんな行動をすればいいのかを示さないと、医学的な知識のない人は困ってしまうと思います

今回紹介したものは、その一助になるのかなと思っています。知っていた方もあらためて調べてみてはいかがですか?

今回も読んでくださりありがとうございました。それではまた