精神科の転院、何から始めればいい?

主治医の先生から転院の話が出たとき。
あるいは、家の近くの精神科へ移れないかと、ご家族が考えはじめたとき。
何から手をつければいいのかは、すぐには浮かばないものです。

転院の手続きは、今の病院の相談員さんと一緒に進めます。
ご家族がひとりで病院を探して回るわけではありません。

当日の移動は、ご本人のその日の様子に合わせて選べます。
気持ちが揺れやすい方には、看護師が同乗する民間救急という方法もあります。

きっかけは違っても、最初の一歩は同じです

家族の近くの病院へ移りたい。
専門の治療やリハビリのある病院で、診てもらいたい。
長く療養できるところや、退院してから通いやすい病院を選びたい。

今の病院との相性が、どうしても合わないということもあります。
言い出しにくいことですが、これも転院を考える理由のひとつです。

理由はさまざまでも、進め方は変わりません。
まずは今の病院に、転院を考えていると伝えるところから始まります。

転院が決まるまで、相談員さんと進めること

  1. 主治医の先生か相談員さんに、転院の希望を伝える多くの精神科病院には、相談員さん(精神保健福祉士)がいます。
    転院したい理由と、希望する地域や病院を伝えてください。
  2. 転院先を探す受け入れてもらえそうな病院は、相談員さんが探してくれます。
    ご家族で候補を見つけたときも、相談員さんに伝えておきます。
  3. 紹介状(診療情報提供書)を用意してもらう病状や治療の経過、お薬の内容を、今の病院の先生が書きます。
  4. 転院先の診察や面談を受ける受け入れできるかどうかは、転院先の先生が判断します。
    ご家族だけで面談に行く場合もあります。
  5. 転院の日時を決める転院先の受け入れの時間に合わせて、今の病院の退院の手続きを進めます。
  6. 移動の手段を手配する病院から「移動はご家族で手配してください」と言われることがあります。
    どの車で向かうかは、ご本人の様子を見て決めます。
  7. 当日、転院先へ紹介状や書類を受け取って出発し、着いたら入院の手続きをします。

病院を探すところから入院まで、数週間かかることもあります。
急ぐ事情があるときは、その理由も相談員さんに伝えてください。

入院の形は、転院先であらためて決まります

精神科の入院には、ご本人の同意による「任意入院」と、
ご家族などの同意による「医療保護入院」があります。

転院するときは、転院先の病院で、あらためて入院の手続きがとられます。
どの形の入院になるかは、転院先の精神保健指定医の先生の診察で決まります。

医療保護入院の場合は、ご家族などの同意の書類が、転院先でも必要になります。
誰が同意できるか、何を持っていくかは、前もって転院先に確かめておいてください。
当日の受付で、書類が足りずに慌てずに済みます。

入院の形や手続きは、精神保健福祉法に基づいて医療機関が判断します。
この記事は一般的な流れの説明で、個別の判断は病院の先生や相談員さんにご確認ください。

家族の車か、介護タクシーか、民間救急か

落ち着いていて、ご家族と一緒に移動できるなら、自家用車やタクシーが向いています。
車いすが必要な方や、長く座っているのがつらい方には、介護タクシーが合います。

移動のあいだ、見守りや声かけが必要なら、民間救急です。
転院に気持ちが向いていない、興奮の心配があるというときも、民間救急が向いています。

遠方の病院へ移るときは、民間救急の長距離搬送を。
全国への転院に対応し、新幹線や飛行機を組み合わせることもできます。

看護師の立場から言うと、転院の日は、ご本人にとって環境が大きく変わる日です。
病棟では落ち着いて見えていても、出発の前に気持ちが揺れることがあります。

迷うときは、病棟の看護師さんに聞いてみてください。
「移動中に、医療者の付き添いは必要ですか」
ふだんのご本人をいちばん近くで見ている人の答えで、選ぶ手段がはっきりします。

民間救急なら、病室から病室まで

リーベルの精神搬送では、看護師・救急救命士が同乗します。
状況に応じて当社の社員複数名対応も可能です。
ご家族の協力を得て搬送することもあります。

今の病院の病室までお迎えに上がり、転院先の病室までご一緒します。

  1. 前もって、お話を伺います病状やお薬、ふだんのご様子、気持ちが揺れやすい場面を伺います。
  2. 当日、病室でご本人に声をかけます急がせず、ご本人のペースで車までご一緒します。
    身体の拘束は、基本的に行いません。
  3. 移動中は、看護師がそばで見守ります車内の光や音を抑え、落ち着いて過ごせるようにします。
  4. 転院先で、申し送りをします病棟の看護師さんに、移動中の様子を引き継ぎます。
リーベルの民間救急車と介護タクシーの車両
ご本人の様子に合わせて、車両とスタッフの体制を決めます

料金は、スタッフの人数や距離によって変わるため、個別にお見積りします。
考え方は、民間救急車の料金・費用のページをご覧ください。

お支払いは原則、当日の現金です。
クレジットカードをご希望の場合は、ご予約のときにお知らせください。

精神搬送のサービスの詳しい内容は、精神搬送のページでご案内しています。

電話では、ご本人の気持ちも聞かせてください

ご予約のお電話では、転院の日時と転院先に着く時間、
今の病院と転院先の名前、病棟の階と転院先の受付の場所を伺います。

あわせて、ご本人の今のご様子とお薬の内容、
転院をご本人がどう受け止めているかも教えてください。
声のかけ方や当日の進め方は、そこから決めていきます。

病院の相談員さんや看護師さんからのご依頼も承ります。

当日の持ち物は、書類が中心です

  • 紹介状(診療情報提供書)
  • お薬とお薬手帳
  • 保険証、自立支援医療の受給者証
  • 精神障害者保健福祉手帳
  • 入院の同意に関わる書類
  • 着替えなど身の回りのもの
  • 転院先の受付の場所と時間

手帳は、お持ちの方だけで構いません。
病院から持ち物の案内があるときは、そちらに従ってください。

ご家族から、よく聞かれること

転院先の病院を探してもらえますか?

申し訳ありませんが、病院のご紹介や選定はしていません。
転院先は今の病院の相談員さんと探し、決まってからご相談ください。

本人が転院に乗り気でないときは?

前もってご様子を伺い、当日は急がせずに声をかけます。
気持ちが向かないときの進め方も、一緒に考えます。

家族も一緒に乗れますか?

はい。
人数によって座席の確保が必要なので、ご予約のときにお知らせください。

精神科の転院の移動、ご相談ください

  • 東京消防庁 患者等搬送事業者認定
  • 看護師・救急救命士の同乗に対応
  • 事前予約制・深夜早朝も対応

転院の日時と、今の病院・転院先、ご本人のご様子を教えてください。
合う体制と、お見積りをご案内します。

いま命に関わる状態の方は、迷わず119番へ。

電話で相談 042-404-2780

転院先を探している段階のご相談は、今の病院の相談員さんへ。
移動の手配は、決まってからで間に合います。

最後に

精神科の転院は、手続きと移動を分けて考えると、ひとつずつ進めやすくなります。
手続きは今の病院の相談員さんと、当日の移動は私たちと。

転院先と日取りが決まったら、その段階でお電話ください。

この記事の監修:塚本昂平(看護師)
株式会社BTH 代表取締役。急性期病院の看護師、訪問看護を経て、民間救急・介護タクシー リーベルを創業しました。
監修者のプロフィール

出典:
精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(e-Gov 法令検索)

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