転院が決まったら、移動はどう手配する?
転院の話は、思っていたより早く進むことがあります。
相談員さんと転院先を探しているうちに、日にちが決まっていきます。
そのうち病院から、移動の方法はご家族で考えてください、と言われることがあります。
どんな車を探せばいいのか、ここで手が止まる方が少なくありません。
移動の手段は、ご本人の状態で決まります。
119番の救急車は使えるのか、費用はどう決まるのか。
手配の前に知っておきたいことを、順にお伝えします。
転院の話が出てから、当日を迎えるまで

- 主治医の先生から、転院の話が出る病状が落ち着き、別の病院で治療やリハビリを続ける段階に入ったときです。
- 相談員さんと、転院先を探す多くの病院で、相談員さん(医療ソーシャルワーカー)が一緒に探してくれます。
- 転院の日時が決まる転院先が受け入れられる時間も、このとき確かめておきます。
- 移動の手段を手配する病院から、ご家族に手配をお願いされることもあります。
- 当日、退院の手続きをして出発紹介状(診療情報提供書)など、病院から渡されるものを受け取ります。
- 転院先に着いて、入院の手続き民間救急なら、スタッフが病室までご一緒し、引き継ぎまで行います。
いちばん慌てやすいのは、4つ目の手配です。
転院の日は病院の都合で決まるので、移動の手段は後から探すことになりがちです。
予定の転院は、基本的に119番の対象外です
予定が決まっている転院は、基本的に119番の救急車の対象になりません。
東京消防庁は、病院から救急車を頼める転院を、
次の3つをすべて満たすときに限っています。
- 緊急に処置が必要
- 今の病院では治療が難しい
- ほかの手段では対応できない
それに、救急車を頼むのはご家族ではなく、病院です。
条件に合わない依頼は、断られます。
急がない転院には、病院の車や民間救急を使うよう、国も示しています。
決め手は、移動中に医療者が必要かどうか
どの車にするかは、ご本人の状態で選びます。
目安は、次のとおりです。
| ご本人の状態 | 向いている移動の手段 |
|---|---|
| 車いすに座っていられる | 介護タクシー |
| 寝たままがよい。医療的な管理は必要ない | 介護タクシー(ストレッチャー)または民間救急 |
| 酸素の量の調整、たんの吸引、点滴、人工呼吸器など、移動中も医療者の対応が必要 | 民間救急 (看護師・救急救命士が同乗) |
| 急な処置が必要と、主治医の先生が判断した | 病院が手配する救急車 |
迷うときは、病棟の看護師さんか相談員さんに、こう聞いてみてください。
「移動中に、医療者の付き添いは必要ですか」
その答えで、選ぶ手段がはっきりします。
看護師の立場から言うと、病室で落ち着いて見える方でも、
移動の揺れや時間で、疲れが出ることがあります。
聞いておいてほしいのは、病室での様子より「移動中」のことです。
リーベルは、民間救急と介護タクシーの両方を運行しています。
どちらが合うか分からないときも、そのままご相談ください。

費用は、時間と距離、同乗の有無で変わります
民間救急の費用は、基本料が土台です。
基本料には、ストレッチャーやリクライニング車いす、生体情報モニターと、
最初の60分・15km分の運賃が含まれます。
そこに、60分・15kmを超えた分と、看護師・救急救命士が同乗した時間の分が足されます。
お迎え先が当社からどれくらい離れているかでも、基本料の区分が変わります。
たとえば当社の近隣エリアから、約9km・45分の転院に看護師か救急救命士が同乗すると、
約2.3〜3.0万円が目安です。
酸素や吸引、時間外・土日祝日・深夜早朝・県外への移動は、それぞれ加算があります。
正式な金額は、お見積りでお伝えします。
料金表と計算の決まりは民間救急車の料金・費用に、
遠方への転院は長距離搬送のページにあります。
費用を誰が払うことになるのかは、こちらの記事で整理しています。
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健康保険の移送費と、医療費控除
健康保険には、移動の費用が支給される「移送費」という制度があります。
ただし支給されるのは、次の条件をすべて満たすと保険者が認めた場合に限られます。
- 移動の目的の療養が、保険診療として適切であること
- 病気やけがで、移動が難しいこと
- 緊急など、やむを得ない事情があること
たとえば協会けんぽは、退院のときに歩けないために移動する場合や、
近くに十分な病院があるのに遠くへ移る場合を、対象外としています。
転院の移動が当てはまるかは、加入している健康保険に前もってご確認ください。
通院や入院のための交通費は、医療費控除の対象になることがあります。
タクシー代は、電車やバスなどが使えない場合に限られます。
民間救急の費用が対象になるかは、税務署に確かめてみてください。
どちらになっても困らないよう、領収書は捨てずに取っておきましょう。
ご家族も、一緒に乗っていけます
ご家族も同乗できます。
人数によって座席の確保が必要なので、ご予約のときにお知らせください。
転院の移動は、状況に応じて当社の社員複数名対応も可能です。
ご家族の協力を得て搬送することもあります。
看護師・救急救命士が同乗するので、移動中の見守りも任せられます。
転院先に着いたら、担当の方への引き継ぎまで行います。
紹介状とお薬は、出発の前に手元へ
- 紹介状(診療情報提供書)
- 病院から渡された書類や画像
- お薬とお薬手帳
- 保険証や各種の受給者証
- 着替えなど身の回りのもの
- 転院先の受付の場所と時間
病院から案内があるときは、そちらに従ってください。
紹介状や画像は、転院先の受付ですぐ渡せるよう、手元のかばんに入れておくと慌てません。
ご予約の電話では、転院の日時と着く時間、今の病院と転院先の名前を伺います。
ご本人の今の状態と、酸素・点滴・吸引などの有無も教えてください。
同乗するご家族の人数、病棟の階と転院先の受付も、決まっていればお聞きします。
病院の相談員さんや看護師さん、施設の方からのご依頼も承ります。
日程の調整も、必要に応じて代わりに行います。
予約から当日までの流れは、こちらの記事にあります。
民間救急はいつ、どう頼む? 予約から当日まで
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転院の移動で、よく聞かれること
何日前までに頼めばいいですか?
日にちが決まったら、できるだけ早めにご相談ください。
急な転院のときも、まずはお電話で空き状況をお確かめください。
遠くの病院へも移れますか?
はい、全国への転院に対応します。
新幹線や飛行機を組み合わせることもできます。
支払いはどうすればいいですか?
原則、当日に現金でお支払いいただいています。
クレジットカードをご希望の場合は、ご予約のときにお知らせください。
転院の移動、ご相談ください
- 東京消防庁 患者等搬送事業者認定
- 看護師・救急救命士の同乗に対応
- 事前予約制・深夜早朝も対応
転院の日時と、今の病院・転院先、ご本人の状態を教えてください。
合う移動の手段と、お見積りをご案内します。
いま命に関わる状態の方は、迷わず119番へ。
電話で相談 042-404-2780介護タクシーで足りるか迷うときも、介護タクシー リーベルとあわせてご案内します。
転院の日を、ご家族だけで抱えないために
転院は、ご本人にとって治療の次の段階へ進む日です。
移動の手段は、移動中に医療者が必要かどうかで決まります。
迷ったら病棟の看護師さんに一言たずねて、そのままお電話ください。
この記事の監修:塚本昂平(看護師)
株式会社BTH 代表取締役。急性期病院の看護師、訪問看護を経て、民間救急・介護タクシー リーベルを創業しました。
監修者のプロフィール
出典:
東京消防庁「転院搬送の適正利用について」
総務省消防庁「令和7年版 消防白書」
協会けんぽ「移送費」
国税庁 タックスアンサー No.1122 医療費控除の対象となる医療費
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